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米国の第三者安全科学機関であるUL Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック、以下UL)は、日本においてモビリティ産業の“CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)”対応を支援する安全コンプライアンス・サービス事業を継続的に強化していますが、その事業の一環として、2019年4月に信頼性試験ラボを新設し、国際規格や国内外自動車メーカー独自規格等で要求される車載機器の信頼性試験(環境試験・耐久性試験) を開始しました。車載機器向けサービスの更なる充実と、モビリティ部品向け信頼性試験の急増する需要に対応するため2020年9月1日より、三重県伊勢市、伊勢本社内の信頼性試験ラボを拡張し、稼働を開始します。

自動車に限らず、建設機械・農業機械・船舶などのモビリティにおいても、電動化、自動運転などの先進運転システムの導入が進んでいます。これらを実現するためにはモーター、センサー、カメラ、コネクター・ケーブル等の多くの電子部品が必要となります。エンジンルームに設置される場合、部品に対して、振動をはじめとして、高温や油・塩水に晒される厳しい環境下での稼働が要求されます。また、電子制御システムが高機能化、融合化することにより、デバイスレベルからモジュール、ユニットまで、これまで実施しなかった過酷な環境試験・耐久性試験をはじめとする信頼性試験が必要となってきています。

しかし、複雑化するモビリティ向け部品に対する信頼性試験の要求増加に反し、各部品サプライヤーが要求を満たすための最新試験設備を自社内で全て整備するには、投資費用の面や試験技術者のスキルの面から、極めて負担が大きいと言えます。そこで中立な立場である第三者安全科学機関のULに試験を委託することにより、試験に関する設備及び人的投資を行うことなく、公正公平な品質の高い評価・試験結果を得ることができます。また、EMC 試験*¹や無線試験などのその他サービスもワンストップでご利用頂き、試験にかかるコスト、サンプル数、評価期間、輸送などの労力を削減する事もできます。

ULコンシューマーテクノロジー事業部 事業部長 橋爪正人は信頼性試験ラボ拡張について次のように述べています。「2019年4月の稼働開始より、ULの信頼性試験ラボは、安全規格の策定や安全認証で培った豊富な知見と経験を活かし、車載機器に特化して国際規格及び国内外各社自動車メーカー独自規格等に基づく試験を提供してまいりました。車載機器の信頼性試験の実績を、車載機器だけでなくモビリティ全般に活かすことが、モビリティ産業全体の発展に繋がると考え、このたび3.3億円の投資を行い、設備の新規導入と増強を通じて、信頼性試験ラボを拡張いたします。」

今回の拡張では、ISO 16750-2に基づく試験が実施可能な自動車トランジェントイミュニティ試験機、取扱いが難しく委託するメリットが高い耐薬品試験が可能となる全排気型オーブン、ストロングハイブリットに対応するため直流高電圧 (1000V) / 大電流 (2000A) の電源などの設備を新規導入しました。また、2021年1月に耐候性試験機の導入準備を計画しており、自動車メーカーのOEM規格にもワンストップで対応します。

加えて、パワートレイン系にも対応可能な6.5トンの加振力を持つ大型複合振動試験機、需要が高い熱衝撃試験機、複合腐食試験機、恒温槽、大容量チラーなどの設備を増強し、今まで以上にお客様のご要望にスピーディーかつ柔軟に対応します。

新規導入設備:
大型複合振動試験機(1台)
全排気型オーブン(1台)
自動車トランジェントイミュニティ試験機(1台)
耐候性試験機(1台)
直流高電圧 / 大電流の電源(2台)

新規対応試験:
耐薬品試験
キセノンアーク耐候性試験
ISO 16750-2

ULは今回拡張を発表した信頼性試験に加え、EMC、無線、サイバー・セキュリティ、相互接続性、材料、電池など、これからのモビリティ業界に求められるトータル・コンプライアンス・ソリューションを提供し、日本から生まれる「モビリティ」の可能性を社会全体、そして世界に、日本のモビリティ産業と共に広げていきたいと考えます。

*1 EMC(電磁環境両立性)試験
試験対象が発生するノイズ(電磁妨害波)が他の機器に影響を与える危険性があるか、あるいは一定の強さのノイズを受けた時に誤作動が起こらないかを計測すること。

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