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米国の第三者安全科学機関、UL (本社:イリノイ州ノースブルック)は、日本における自動車産業の“CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)”対応支援の取り組みの一環として、千葉県香取市の鹿島EMC試験所にEHV Chamber*1 2基を備えた次世代モビリティ棟を建設します。

ULは、「つなぎたい、クルマの未来」をスローガンに、近年、CASE対応を支援する安全コンプライアンス・サービス事業を強化しています。2017年 愛知県みよし市にオートモティブ テクノロジー センター(以下、ATC)を開所し、昨年は同ATC内にEHV Chamberを増設しました。さらに2019年4月には三重県伊勢市の本社で車載機器に特化した信頼性試験ラボを稼働させるなど、自動車関連のサービスを拡張しています。今回、第四の投資として、千葉県香取市の鹿島EMC試験所にEHV Chamber 2基を備えた次世代モビリティ棟を建設します。次世代モビリティ棟でのサービス開始は2020年1月を予定しており、これにより愛知県みよし市のATCに加え、東日本でも「CISPR 25 :2016 Ed.4 Annex I」および、「ISO 11452-2 Ed.3 Clause 8」対応のEMC試験が実施可能となり、顧客の利便性を向上させます。

米国、欧州で排ガス規制及び燃費規制が開始され、車の電動化は加速し続けています。「電動化」や「コネクテッド」が進み、走るコンピューターとなった自動車において、車載部品同士が電波干渉を起こせば重大な事故を引き起こしかねません。そのため、重要性が高まってくるのが、車載部品に対するEMC(電磁両立性)試験です。2016年10月には国際規格である「CISPR 25:2016 Ed.4 Annex I」においてEV/HV向け車載部品に関する評価方法が新たに追加されました。これにより、走行時を模擬した実負荷環境下でのEMC試験が必要となりました。そして2019年1月には「ISO 11452-2 Ed.3 Clause 8」及び「GB/T 36282-2018」にも同様の試験が追加されました。今後ますます高まる国内需要に対応するため、鹿島EMC試験所に次世代モビリティ棟の建設を決定しました。次世代モビリティ棟は延べ床面積1,584㎡で、車載用電波暗室3基(EHV Chamber 2基を含む)、電気試験室3室を備えます。EHV Chamberは最高トルク125 Nm、最高回転数12,000rpm、動力吸収量170kWの実負荷までを再現できる固定型ダイナモメーターを搭載しています。また、ダイナモの減速機を暗室外側に配置するよう再設計し、電波暗室内に配置する金属物の大きさを最小限に抑えました。これにより金属物の影響をより受けにくい測定が可能となります。鹿島EMC試験所はGM、Ford、JAGUAR LAND ROVER、MAZDAの認定試験所になっており、EHV Chamberも車両メーカーの認定を受ける予定です。

鹿島EMC試験所は2013年12月にULのEMC試験所となり、国内外の車両メーカーの認定試験所としての実績を積んでいます。現在、敷地内に電波暗室4基、電気試験室1室、シールドルーム4室を備えており、2020年1月の次世代モビリティ棟開所時には、車載機器用電波暗室が計6基となります。ULとして日本国内で24基の電波暗室を所有しており、商用施設としては国内最大規模となります。

また、双方向高電圧DC電源(1000V/±80A/30kW)を備え、近年のバッテリーの高電圧化にも対応可します。さらにLLC用チラーなどによる冷却設備を充実させ、実車に近い試験環境を再現しています。

今日、自動車産業は、”CASE”に代表される技術革新により、100年に一度と言われる大変革期を迎えています。上記の変化だけでなく、材料の進化、パワートレインの変化、新たな通信手法や自動運転の実現、シェアリングなどの新サービスやサイバー・セキュリティへの対応など、広範な領域でこれまでにない技術の実用化が図られています。これらの技術的課題は、国際規格による透明化や標準化、また国内外各社自動車メーカー独自規格等による顕在化の上、それらに基づき科学的に解決していく必要があります。ULは、今後も引き続き、EMC、無線、サイバー・セキュリティ、相互接続性、材料、電池など、これからの自動車業界に求められるトータル・コンプライアンス・ソリューションを提供し、日本から生まれる「モビリティ」の可能性を社会全体、そして世界に、日本の自動車産業と共に広げていきたいと考えます。

次世代モビリティ棟(仮称)完成予定図

 

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